睡眠時のゴールデンタイムはいつ?成長ホルモン分泌を活性化させよう

睡眠時のゴールデンタイムはいつ?成長ホルモン分泌を活性化させよう

睡眠には「ゴールデンタイム」があることをご存知でしょうか?

睡眠のゴールデンタイムは成長ホルモンが最も分泌される時間帯。睡眠によって疲労回復や美肌などの効果が期待されます。

しかし、睡眠だけではなく、運動や食事などの基本的な生活習慣を整えることが大事です。

この記事では睡眠時のゴールデンタイムについて解説します。

目次

睡眠にはゴールデンタイムというものがある

睡眠のゴールデンタイムは「午後10時から午前2時の間」と言われています。しかし、完全に正解とは言えませんし、世代によって就寝時間は異なります。

成長ホルモンは決まった時間帯で分泌されるものではなく、睡眠直後に訪れるノンレム睡眠と密接な関係にあります。睡眠直後の3時間程度のノンレム睡眠が重要なポイントであることが明らかになっています。

(参考:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140317/388358/

今の日本の社会において仕事や勉強で忙しく、寝る時間も昔に比べて変わってきています。したがって睡眠の時間帯についてはあまり関係ありません。

睡眠のゴールデンタイムに寝るメリット

睡眠のゴールデンタイムは睡眠直後の3時間程度のノンレム睡眠がカギとなります。

ここで、睡眠のゴールデンタイムに寝るメリットを紹介します。

成長ホルモンが多く分泌される

成長ホルモンは脳の下にある「脳下垂体」から分泌されるもので、骨や筋肉、臓器などで行われる代謝を促し、体のあらゆる機能に関係します。

成長ホルモンは加齢とともに分泌が減っていきます。

しかし、睡眠は年齢にかかわらず成長ホルモンの分泌を促すことができる生活習慣で、睡眠によって成長ホルモンが分泌されることで、以下の効果が期待されています。

  • 美容効果
  • ダイエット
  • 疲労回復など

逆に質の良い睡眠がとれず、成長ホルモンの分泌が減ることで、以下の悪影響が考えられます。

  • 骨と筋肉の働きが弱くなる
  • 疲労が続く
  • 肌荒れや乾燥肌
  • やる気や集中力の低下など

成長ホルモンは体だけでなく、メンタルにも影響してきます。寝る時間帯に関わらず、質の良い睡眠をとることを心掛けましょう。

肌が綺麗になる

成長ホルモンの分泌は疲労回復などの効果が期待されていますが、その中で美容効果も成長ホルモンの分泌に関係しています。

成長ホルモンは傷ついてしまった細胞の修復などの働きがあり、肌も古い細胞を追い出し、新しい細胞が生まれ変わりをくり返すこと(ターンオーバー)できれいな肌の状態を保っています。

毎日美肌を保つためには、成長ホルモンの分泌を促す睡眠が必要になってきます。

睡眠時間が増える

アメリカの研究によりますと、18~64歳の必要睡眠時間は7~9時間とされています。

睡眠周期は年齢にかかわらず、10~30分のレム睡眠と60~80分のノンレム睡眠を4~5セット繰り返して一晩の睡眠となります。

22時に就寝するとたくさん眠れますが、眠りの質は年齢や個人によって異なります。

何時に寝るのではなく、睡眠時間を考慮してその時間帯に寝るのが良いとされています。

睡眠のゴールデンタイムに快眠するために大事な4つのこと

質の良い睡眠をとるには、寝る時間の確保も大事ですが、睡眠以外の生活習慣を改善することも大きなポイントとなります。

ここでは睡眠のゴールデンタイムで快眠するための大事なポイントを解説します。

寝る前にスマホやゲームをしない

質の悪い睡眠をとる原因の一つに「スマホ」「ゲーム」「パソコン」「テレビ・動画」があります。

寝る前にスマホやゲーム、パソコンを使ったり、テレビや動画を見たりする人が多く見受けられます。

しかし、寝る前のスマホなどの使用は避けてください。

スマホやパソコンなどはブルーライトが発するため、体内時計にズレが生じる場合があります。睡眠ホルモンの一つの「メラトニン」の分泌が抑制され、その結果体が覚醒され、寝つきが悪くなります。

仕事でどうしてもパソコンの使用が避けられない場合はブルーライトをカットするメガネの使用もOKですが、なるべくは寝る1時間前まではスマホやパソコンの使用は控え、テレビも消して過ごしましょう。

寝具にこだわる

質の良い睡眠をとろうとしているのに、「寝起きに体が痛い」「スッキリ目が覚めない」などの不調がある場合は、寝具にこだわりましょう。

寝具は枕、マットレス、布団(敷き・掛け)などがありますが、使用している寝具が体に合っていないと起床時の不調に陥る可能性があります。

寝具は人間工学に基づいた設計をしているものもあり、自分の体に合った寝具がほしい方は、寝具店やインテリア用品店などに相談するとよいでしょう。

また、質の良い寝具をそろうだけでなく、就寝前にリラックスできる環境を作りましょう。

入浴

お風呂に入ることは適度に体が温まって副交感神経が優位になります。リラックスして睡眠できるお風呂の入り方は、38~40℃のぬるめのお湯につかることがポイントです。

ただし、熱すぎるお湯は交感神経が優位となり、かえって目が覚めてしまいます。お風呂にはリラックスできる香りがする入浴剤を使用して入るのもおすすめです。

入浴は就寝時間の90~120分前に済ませておきましょう。

香りや光にこだわる

就寝時のリラックスタイムを積極的に取り入れましょう。

まずは照明で、寝室の照明が明るすぎると、脳が覚醒して睡眠に悪影響を及ぼします。寝る時は暗めにするか、暖色系の照明や間接照明を取り入れてみましょう。

次は香りです。就寝前にアロマオイルやお香を焚くと気分もリラックスできます。アロマはラベンダー、カモミールなどは睡眠を促す効果が高いと言われています。ただし、アロマキャンドルやお香を使う場合は火の取り扱いに十分に注意してください。

下着の締め付けは避ける

ブラジャーなどのきつい下着(インナー)を着て寝ると、血行が悪くなり眠りを妨げてしまいます。寝る時はゆったりとした下着を着るようにしましょう。

また、着圧効果の高い靴下やスパッツは睡眠にストレスを与えてしまう恐れがあるため、避けてください。

軽いストレッチで体をほぐす

日頃運動不足の方は手軽に始められる運動がおすすめです。

ウォーキングや散歩など、家の近くで始めやすい運動で適度に疲れて睡眠を促せます。ただし、激しい運動は交感神経が優位となるため、おすすめできません。

また、就寝前に軽いストレッチやヨガを行うと、体の緊張がほぐれ、睡眠に良い影響をもたらします。ヨガやストレッチはリラックス効果もあるためおすすめですよ。

食事にはこだわる

質の良い睡眠をするには食事にもこだわりましょう。

食事は朝・昼・晩の3食をきちんと食べます。朝食は1日のエネルギーを得るために必要ですので、忙しくてもしっかりと食べましょう。

夕食は就寝時間の3時間ほど前までに済ませておきましょう。遅い時間の夕食は睡眠が妨げられ、眠りが浅くなる原因になります。食事は炭水化物、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく食べることが大切です。

サプリメントを補うのも手で、高校生までの子どもには身長を伸ばすサプリメント、大人には睡眠補助のサプリメントを摂るとよいでしょう。

また、就寝前にノンカフェインの飲み物で体を温めるのも効果的で、おすすめはハーブティーやルイボスティー、麦茶など。

ホットミルクでもOKですが、カロリーがあるため、ダイエット中の方は砂糖の使用を控えてください。反対にコーヒーや緑茶などのカフェインやお酒を飲むのは避けましょう。

睡眠のゴールデンタイムについてのよくある質問

ここで、睡眠のゴールデンタイムについてのよくある質問を紹介します。

睡眠のゴールデンタイムに寝たら大人でも身長は伸びますか?

高校生までの子どもは睡眠と身長の相関性の結果が出ていますが、大人の場合は身長を伸ばすのは難しくなります。しかし、美肌や疲労回復などの効果が期待されています。

睡眠のゴールデンタイムに寝るのなら何時に起きればいいですか?

年齢にもよりますが、大人の場合は何時でもOKです。ただし、変な時間に起きないことが大事になります。毎日の生活習慣を心掛けた上で、睡眠補助サプリを利用するのもおすすめです。

また、中高年の方が変な時間に起きる原因が、頻尿で夜中に繰り返しトイレに行くことで日常生活に支障が出ている場合があります。頻尿の可能性がある方は医師に相談してください。

かつては睡眠のゴールデンタイムは「午後10時から午前2時の間」と言われていましたが、現在は「睡眠直後の3時間程度のノンレム睡眠」が睡眠時のゴールデンタイムです。

睡眠直後の3時間程度のノンレム睡眠は成長ホルモンを正しく分泌させる重要なポイントです。睡眠によって成長ホルモンが分泌されることで、疲労回復や美容効果などが期待されます。

睡眠のゴールデンタイムで快適に眠れるには食事や運動などの生活習慣を整え、寝る前のスマホやパソコンなどの使用は控えましょう。

目次