背が伸びる子の特徴について解説!伸びない子との違いは何?

背が伸びる子の特徴について解説!伸びない子との違いは何?

背が伸びる子は両親から受け継いだ遺伝が関係しますが、それだけの要因ではありません。背が伸びる子の特徴は思春期の第二次性徴がカギで、思春期の急激な身長の伸びは「成長スパート」と呼ばれており、開始年齢は男子が13歳前後、女子が11歳前後です。

成長期の時期に身長を伸ばすためには、カルシウムやタンパク質などが含まれた食品をバランスよく食べることや適度な運動、十分な睡眠などの基本的な生活習慣が重要になってきます。

今回は背が伸びる子の特徴と過ごし方について解説します。

目次

背が伸びるかどうかは成長期の過ごし方が大事になる

背が伸びるかどうかは成長期の過ごし方がカギとなります。

身長は両親から受け継いだ遺伝的な要因もありますが、きょうだいで身長の差はあります。思春期の急激な身長の伸びは「成長スパート」と呼ばれており、開始年齢は男子が13歳、女子が11歳です。

しかし、成長スパートは個人差があり、目安としては男子が10~15歳前後で、女子が8~12歳前後となります。

また、身長だけでなく、体重の変化もセットとして考えましょう。身長を伸ばすのにはエネルギーが必要で、身長が伸びる前には一時的に体重が増える傾向になり、身長が伸びる際にはエネルギーを消費して体重増加が停滞します。

しかし、あまり体重を気にしすぎると無理なダイエットにつながる恐れがあります。特に女子は体型や体重を気にしだす時期で、無理なダイエットになってしまうと、成長に必要な栄養が摂れなくなり、身長が伸びない可能性があります。

子どもが体重を気にするようになったら、身長が伸ばすのに体重増加が必要であることを伝えるとよいでしょう。

背が伸びる子は成長期にどういう過ごし方をしてるの?

背が伸びる子は成長期の時期にどういう過ごし方をしているのでしょうか。その答えは基本的な生活習慣となります。

栄養バランスのいいものを食べている

バランスのとれた食事をするのは、背が伸びるうえで必要になります。大人の間では糖質制限がブームとなっていますが、成長期の子どもに炭水化物の制限は厳禁です。身長を伸ばすうえではカルシウムは欠かせませんが、骨の成長に合わせて筋肉も成長するため、タンパク質は欠かせません。また、成長にはカルシウムやタンパク質だけではなく、ビタミンやカルシウム以外のミネラルも骨の成長や強化には欠かせません。

成長期に必要なビタミンとミネラルは以下の通りです。

  • ビタミンD:カルシウムの吸収を助けます。
  • ビタミンK:カルシウムが骨の沈着を助け、骨を丈夫にします。
  • ビタミンB群:骨粗しょう症のリスクとなる働きを抑制してくれます。
  • マグネシウム:カルシウムとともに骨に沈着し、骨を強化します。

これらビタミンとミネラルは体にはほんのわずかしか必要ありませんが、不足すると適切な代謝が行えなくなりますので、特定の栄養素のある食品を偏って食べず、どの食品もバランスよく食べることが大切です。

たくさん寝ている

睡眠は成長ホルモンを分泌し、身長を伸ばすのには欠かせません。睡眠時のゴールデンタイムは入眠してから最初の90分間です。

子どもの睡眠時間は以下の通りです。

  • 小学生:9~11時間
  • 中学生:8~11時間(学年によって異なる)
  • 高校生:8~10時間(学年によって異なる)

また、たくさん睡眠する前にすべきことが、お風呂に入ること。お風呂に入ると体が温まりますが、お風呂から出た後に体が冷えてきます。この冷えが身長にとって大事だと言われており、体温が下がると寝つきが早くなり、深い睡眠がとれます。

適度な運動をしている

適度な運動をすることは身長を伸ばすのに重要なポイントです。

中学生や高校生では部活で何らかのスポーツをやっている子もいます。身長が伸びるスポーツでおすすめなのがバスケットボールとバレーボールで、いずれもジャンプに加えて全身運動ができるのが特徴。バスケットボールもバレーボールも中学や高校の部活には必ずあるスポーツです。

子どもの習い事で人気のバレエやトランポリンも身長が伸びるスポーツとして人気です。縄跳びは習い事をせずに気軽に行える運動で、縄跳びがあればいつでもどこでも始められます。また、水泳も全身をまんべんなく使えるため、身長にもいい影響があると言われています。

成長期に過度なウエイトトレーニングを自己流で行うのは骨に負担をかけるためおすすめできません。ウエイトトレーニングを希望する方は必ず専門家の指導の下で行ってください。

規則正しい生活をしている

規則正しい生活は食事や運動、睡眠以外にもあります。

身長を伸ばすためのその他の生活習慣は以下の通りです。

日光を浴びる

適度な時間に日光を浴びるのは身長を伸ばすために重要な習慣です。日光を浴びることでビタミンDが生成され、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。

日焼けを気にする方も多くいますが、ビタミンD生成には10分ほどの日光浴で十分で、手の平を日に当てるだけでも効果があると言われています。

正しい姿勢を心掛ける

姿勢が悪いと体全体のバランスが崩れ、運動効率が悪く疲れやすくなったり、運動能力の発達に影響が出てきます。正しい姿勢を意識することで、成長を促す骨への刺激となるうえ、良質な睡眠や学力にも影響があると言われています。

座る姿勢にも注意が必要で、足を組んだり肘をついて座ったりする行為は姿勢を悪くする原因にもなりますので、きちんとした姿勢で座る習慣をつけることが必要です。

また、家で勉強する机や椅子の高さが合っているかどうかも、成長に応じて定期的に確認が必要で、勉強中に極端に手元を顔に近づけている場合は視力や照明の明るさにも注意が必要です。

成長期に身長を伸ばすために大事になる3つの栄養素

ここで、成長期に身長を伸ばすために必要な栄養素を紹介します。

タンパク質

タンパク質は骨や筋肉、臓器などを作る材料であり、身長を伸ばすうえでは欠かせません。

成長期の子どもが必要なタンパク質の摂取量は以下の通りです。

6~7歳(男子)49~75g/日(女子)46~70g/日
8~9歳(男子)60~93g/日(女子)55~85g/日
10~11歳(男子)72~110g/日(女子)68~105g/日
12~14歳(男子)85~130g/日(女子)78~120g/日
15~17歳(男子)91~140g/日(女子)75~115g/日

(参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

タンパク質が含まれる食品では牛乳や乳製品、肉、魚、卵、大豆製品などで、これらをバランスよく積極的に補いましょう。

カルシウム

カルシウムは太く長い骨を形成するために必要な栄養素です。成長期にカルシウムを摂取することで、丈夫で骨密度の高い骨が形成されます。

成長期の子どもが必要なカルシウムの摂取量は以下の通りです。

6~7歳(男子)600mg/日(女子)550mg/日
8~9歳(男子)650mg/日(女子)750mg/日
10~11歳(男子)700mg/日(女子)750mg/日
12~14歳(男子)1000mg/日(女子)800mg/日
15~17歳(男子)800mg/日(女子)650mg/日

(参考:https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

カルシウムを多く含まれている食品では牛乳や乳製品、野菜類、魚介類、大豆製品などがあります。牛乳ばかり飲むのではなく、他の食品もバランスよく摂ることが大事です。

ビタミン群

ビタミンはビタミンAやビタミンCなどがあります。骨の成長に必要なビタミンでは「ビタミンD」と「ビタミンK」です。

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける作用があり、カルシウムと合わせて摂取すると効果的。ビタミンDが含まれている食品では魚や卵、きのこ類などです。

ビタミンKはカルシウムの沈着を助ける作用があります。ビタミンKが含まれている食品ではブロッコリーやモロヘイヤなどの葉物野菜、納豆などがあります。また、ビタミンKは血液を凝固させる働きを持つ成分で、体を作るうえでも重要なビタミンです。

バランスよく摂取することが大事

身長を伸ばすためにはタンパク質やカルシウム、ビタミン群を積極的に摂ることは必要ですが、それ以外の栄養素も偏りなく摂ることも大事です。基本はどの栄養素もバランスよく摂取すること。

しかし、バランスの良い食事を毎日続けるのは大変です。カルシウムやビタミンなどが含まれた栄養サポートサプリを摂ることもおすすめで、牛乳などに溶かして飲むものなどさまざまな形態があります。

子どもの身長でお悩みの方は毎日の食事とともに背が伸びるサプリなどの利用を検討してみましょう。

背が伸びる子の特徴についてよくある質問

ここで、背が伸びる子の特徴についてのよくある質問を紹介します。

親の身長は影響しますか?

身長は遺伝的な要因の影響を受けていますが、両親が身長が高いからといって、子どもも身長が高くなるとは言い切れません。身長の遺伝については関連記事に書かれてありますので、そちらもご覧ください。

身長はいつまで伸びますか?

男子は17~18歳前後、女子は15~16歳前後でほぼ思春期を終え、骨端線という軟骨の部分が閉じてしまい、基本的に身長が伸びることはありません。しかし、20歳になっても身長が伸びる人もいるため、一概には言えません。

思春期の急激な身長の伸びは「成長スパート」と呼ばれており、目安としては男子が13歳前後、女子が11歳前後です。この成長スパートの年齢は、子どもの身長を伸ばすカギとなります。

成長スパートは身長だけでなく、体重の変化もセットとなり、身長を伸ばすのに体重増加は必要になってきます。

背が伸びる子に必要な生活習慣は「栄養のバランスの良い食事」「十分な睡眠」「適度な運動」などを行うことが大事となり、特にカルシウムやタンパク質、ビタミンは積極的に補いましょう。

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